ねえ、あたしたち、しょっちゅうケンカばっかりだったよね |
ずっと仲良かったわけじゃなかったわよね |
最初はほんとにひどいもんだったし |
イガミあってばっかで、協調性のかけらもなくって |
この先どうなるもんかと、何度も不安に思ったけど |
それでもいつの間にか、一緒があたりまえになって |
つらくて苦しくて、逃げ出したくなったときも |
ひとりじゃないってことが、どんなに支えになったか |
見てられないことも多かったし |
苦労もいっぱいかけて |
憎んで憎んで |
絶対ゆるさないって、思ったときもあったけど |
いまは、すごく思うの |
あたし、あんたたちのこと、大好きなのよ |
なれあいとか、そんなんじゃなくて |
血よりも濃い、断ち切れない絆を持った |
ほんとうの家族なんだって |
ねえ、みんな口に出しては言わないけど |
敵同士でいたって |
はなればなれでいたって |
どこかで、あたしたちつながってるんだって |
信じててもいいわよね? |
上杉じゃなくなったって |
あたしたち5人は |
代わりなんてどこにもいない |
この世でいちばん最高の仲間なんだって |
あたしずっと思ってるわ |
ずっとずっと思ってるわ…… |
……だから |
この戦いが終わったら |
みんなで、帰れるといいね |
あたしたちが この世でふたたびめぐり逢いを果たした |
約束の地へ…… |
あの、なつかしい越後へ…… |