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 皆さんは街中でタチの悪い連中にナンパされたことはありますか?
または何とも思ってない相手から告白されて、断るのに困ったことはありませんか?
 今日はそんな時にどうすれば良いか、男殺し度ミラージュ1の我らがアイドル仰木隊長に見本を見せてもらいましょう♪



Sample1  <悪友に言い寄られた場合>

 千秋「よぉ、景虎ぁ。おまえ俺のモンになってみねー?」
 高耶「寝言は寝て言え。夢は夜見ろ(斜め四十五度見下し視線で)」


Sample2  <年下の子に言い寄られた場合>

 卯太「お、仰木さん!わし、実は仰木さんのことずっと……っ」
 高耶「(苦笑を浮かべて)すまない卯太郎。オレ、年上でオレより身長の高い男にじゃないと嫌なんだ……」


Sample3  <親友に言い寄られた場合>

 譲  「高耶、オレがおまえを喰らってあげるよ」
 高耶「おまえだけはまともな奴だと思ってたのに……っ(泣)」


Sample4  <珍しく女に言い寄られた場合>

 綾子「景虎〜。私と大人のお付き合いしない〜?」
 高耶「ごめん……。オレ、ねーさんのこと満足させてあげられそうもない……(受けとして)」


Sample5  <前々から怪しいと思っていた奴に言い寄られた場合>

 兵頭「隊長……、おんしをこの手で屈服させちゃる」
 高耶「すみません。犬は一匹で間に合ってます(バタムッ。ガチャッ)」


Sample6  <ストーカーに言い寄られた場合>

 信長「わしの物になるなら世界の半分をくれてやっても良いぞ、景虎!」
 高耶「おまえはドラクエTの竜王か」(ここで『はい』を選ぶと自動的にゲームオーバーになります)


Last Sample <本命に言い寄られた場合>

 直江「高耶さん、あなたを愛しています。あなた以上に大切なものなんて他に何もない。どうか私の愛を受け入れていただけませんか」
 景虎「この痴れ者めがッ。オレの愛を勝ち取ろうなどと四百年早いわッ!(←語訳:四百年オレのこと想い続けてくれたら受け入れてやってもいいぜ♥)」



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 その後控え室にて。

 千秋「おい、なんで俺様が景虎なんざに言い寄らなきゃなんねーんだよ!直江じゃあるまいしっ。この台本考えたヤツ誰だ!(怒)」
 綾子「あらぁ〜、私は景虎さえ良ければ付き合ってもいいわよ〜」
 直江「晴家……」
 綾子「あああらっ。じょ、冗談よ直江っ。私には慎太郎さんがいるんだから。大体景虎が承諾するとは思えないしι」
 千秋「俺、景虎に横恋慕するヤツの気が知れねぇわ……。こんな狂犬野郎死んでも敵に回したくねぇ……(うんざり)」
 直江「今度誰か高耶さんに言い寄ってみろ。七回生まれ変わった先まで呪詛してやるからな……(薄い微笑を浮かべて)」
 譲  「あれー。直江さん程度の力で俺に適うとでも思ってるの?」
 直江「譲さん、あなたも親友なら高耶さんの幸福を考えてあげてはどうですか」
 譲  「何言ってるんだ。だからこうしてあなたを引き剥がそうとしてるんじゃないか。高耶は直江さんと一緒にいない方が幸せなんだよ」
 直江「いかに弥勒の力と言えど、そうやすやすと屈服するほど私のあの人への妄執は甘いものじゃない……(冷徹な笑み)」
 譲  「言ってくれるね、凡夫の分際で(邪悪な笑み)」
 綾子「こ、怖いわ……」
 千秋「一人の男を巡っての、男同士の醜い争い……ぐへぇ」
 卯太「仰木さんに認めてもらうには、仰木さんより年上で背が高くならなきゃいかんのかぁ……(しゅん)」
 綾子「って言うかそれってまんま直江のこと言ってるだけじゃない……」
 千秋「でも景虎に言い寄るヤツって、大概あいつより年上で背が高くてがっしり系の、しかも顔もまぁまぁなヤツばっかじゃねぇか?」
 綾子「やっぱ景虎の好みってその系統なのかしら。とすると譲くんは全く範疇外ねぇ」
 譲  「何?綾子さん、もう一度殺してほしいの?」
 綾子「……(その場から逃げて)。なんか暫く見ない間に随分性格豹変しちゃったわね、あの子」
 千秋「性格豹変っつーか人格崩壊じゃねぇ?」
 綾子「大体譲君って景勝の生まれ変わりなんでしょう?だったら私の天敵じゃない。だからそりが合わないんだわ」
 千秋「んなこと言ったら直江のヤツは元主君だぜ?元主君には疎まれ、現主君には四百年いびられ続け、あいつも大概主君に恵まれねぇな」
 綾子「しかもね、直江がもともと生前に死んだのって、直江を疎んだ景勝が刺客を放って殺したっていう噂、聞いたことあるわ。いま考えてみるとあながち単なる噂でもないのかも……」
 千秋「とするとなんだ?直江と成田は四百年前からの因縁の仲ってわけか?でも何で景勝が直江を疎むんだ。俺も実城方だったけど別段あの二人の仲が悪かった覚えはねぇんだがな」
 綾子「だからぁ、それは景勝は弥勒の力で景虎と直江の二人が将来にあぁーんなラブラブバカップルになるってことが分かってて、その頃から景虎に入れあげてた景勝がさせじと二人を引き剥がしちゃったってわけよぉ」
 千秋「その努力もむなしく、結局死後にとんでもねぇことになっちまったがな。まさに火に油ってやつか」
 綾子「障害が多いほど燃え上がる愛って?うぅ〜ん、萌えるわ〜」
 千秋「でもそれだと景勝はどうして景虎を殺したんだよ。直江だけ殺ればいいんじゃねえのか?」
 綾子「それは……「他の奴に取られるぐらいなら」とか。「友人で終わるよりはいっそ憎まれたい」とか……ディープだわ」
 千秋「おい、そんな理由で俺たちゃ命がけの戦に巻き込まれたのかよ」
 綾子「あんたはいいけど、私なんて乱の勃発早々暗殺されたのよっ。しかも直江に」
 千秋「それじゃあ何か?もし今言ったこと全部、もしも真実だったとすれば、俺達二人四百年前の生前からあのバカップル主従の愛憎やらなんやらに振り回されてたってことか」
 綾子「損な性分にもほどがあるわ……」
 千秋「……もうよそうぜ。気が滅入ってくるわ……」
 綾子「そうね……」
 直江「さっきからおまえら、何をブツブツ言っているんだ」
 千秋「けっ、てめーらバカップルお二人さんの悪口に決まってんだろが」
 直江「なんだ、羨ましいのか」
 千秋「……(プチッ)」
 綾子「や、やめなさい長秀っ(背中から羽交い絞めにしながら)」
 千秋「放せ晴家。こいついっぺん調伏してやらなきゃ俺ぁこの先何万年経っても成仏できねぇ」
 綾子「ちょっと。抜け駆けはずるいわ。やるなら私にも残しといてよ!」
 兵頭「……おんし、仲間にも信頼されてないのか、橘(鼻で笑いながら)」
 直江「なんだ貴様。いたのか」
 千秋「ってゆーか誰?」
 綾子「さぁ。見たことないわね」
 兵頭「なッ。わしは赤鯨衆室戸水軍の長、兵頭隼人じゃ!」
 綾子「兵頭?……あー、そんなヤツもいたわね」
 千秋「ああっ、思い出したぜてめぇ!こいつ俺の前生の宿体滅多打ちにして殺しやがった野郎じゃねーか!」
 綾子「そういえば私もコイツに殺されかけたり押し倒されたり……(怒)」
 千秋「よっしゃ、まず手始めにこいつを調伏しとくか晴家」
 綾子「ええそうね」
 直江「それには俺も賛成だ」
 千秋「珍しく俺たち満場一致したな」
 綾子「四百年生きてて初めてかも?」
 兵頭「フンッ、望むところじゃ上杉」
 綾子「そうよ。あんたがやたら根に持ってる元夜叉衆三人と戦って死ねるのよ。本望でしょう?」
 千秋「やっぱそれって景虎がらみかよ」
 綾子「そうよー。やたら景虎に勝つことに拘ってんの。ほんっと景虎も犬は一匹で十分よねー」
 千秋「ったく、あいつはどこまで男をたらしこめば気が済むんだよ」
 高耶「誰がたらしこんでるって?(怒)」
 直江「た、高耶さんっ!」
 千秋「お、何だ景虎。おまえ帰ったんじゃなかったのか」
 高耶「てめぇら人がトイレ行ってる間に何くだらねぇことくっちゃべってんだよ」
 綾子「何って、あんたに横恋慕する不埒な男の一人を今から排除しようと元同僚三人で戦闘態勢に入ってんのよ」
 千秋「涙ぐましい友情だな、こりゃ」
 高耶「いらんお世話だ!……っておまえも一緒になってんじゃねーよ!(げしっ)」
 直江「何を言うんですか、これは重大問題ですよ。あなたに懸想する男など何人たりともこの世に留めさせて置くべきではありません!」
 高耶「だからおまえは過剰すぎだっつってんだよ!」
 千秋「あーあ、また始まっちまったよ」
 綾子「犬も食わないわね。ねぇ兵頭?」
 兵頭「なぜわしに振る」
 千秋「そんなこたぁどうでもいいとしてだ。俺さ、何か誰かがまだ出てきてないような気がするんだけど……」
 綾子「あ、私もそれさっきから思ってたのよね……────」
 千秋「それって……」
 綾子「やっぱり……」
 直江「わしを呼んだかぁぁ──っ!(魔王の種開花)」
 高耶「うわああっそんなトコから出るんじゃねぇっ離れろ離れろ直江から離れろおおおっ!!そしてオレにひっつくなぁぁぁ!!(鳥肌)」
 直江「なんじゃ、おまえの最愛の男に抱きつかれて不服なのか景虎」
 高耶「うっせーおまえが入ってる直江なんて木偶人形直江より気色悪いわっ!貴様が入ってる橘義明に抱かれるぐらいなら直江が入ってる斯波英士に抱かれた方が一億倍マシだッ!」
 直江「ほぅ、おまえは斯波に入った直江が望みか。おまえの頼みとあらば叶えてやらねばならぬのぉ」
 高耶「な、なんだと!?いやっ冗談じゃねぇっ……じゃなくて冗談だ滅茶苦茶冗談っ!絶対やめろ死んでもやめろ何があってもそれだけはやめてくれえええ───っ!!」
 直江「ふっ、もう遅いわ!」
 (そこに斯波英士登場)
 斯波「うぅ……た、かやさん……?」
 千秋「え、マジかよ……っ」
 綾子「うそっ……」
 高耶「な、なおえぇ……っ!?」
 斯波「高耶さん……私は、いったい……」
 高耶「直江ぇ……っ、そんな、おまえ……ッ!本当に斯波英士の身体にっ」
 斯波「……」
 高耶「そんなっ!嫌だっ、元に戻れ!こんなおまえオレは見ていたくない!嫌だあああぁぁッ!」
 斯波「高耶さん…………っ。く、くくくく……むっははははははっ!うっそだぴょーん!わしが直江なんぞにこの体を明け渡すか!」
 高耶「…………(茫然)」
 直江「……おい(←元に戻った)」
 綾子「……何が」
 千秋「……うそだぴょーん、だっ」
 高耶「……地獄に落ちやがれええぇぇ──ッ!!」
 夜叉衆「「「「調伏ッ!!」」」」
 ちゅっどーんっ!


 収拾のつかぬまま終わる。





一度やってみたかったんです、こういう座談会みたいの。
それにしても脈略がない話だ……。
しかし何の脈略もないのにはちゃあーんとした、
深遠なる理由があるんですよ!実は。
この作品は、確か実力テストだかの二日前ぐらいに、勉強のしすぎでキレた納多が本能の赴くままに
書き綴っていったシロモノだったのです!
ほとんど正常な意識ではありませんでした!(笑)
そして案の定こんなアホなものができあがり、それ以来すっかり存在自体忘れ去っていたのですが、
今回何をとち狂ったのかアップ。

ま、たまにはこんなアホなのもいいよね……。
(いつも十分アホだけど)


2003/2/13

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