第十三話


 三日後、試験の結果が家元の口から発表され、高耶の合格が明らかとなった。
 以後、仰木高耶は篠笛北条流名取として、「北条三郎」の名が与えられ、舞台においてはこの名を名乗ることとなる。
 非嫡出子であるがために、依然「仰木」姓であり続けてきた高耶が、初めて北条姓を許された瞬間であった。
 高耶の芸名が家元から発表された時、家元夫人はその場にいなかった。
 高耶が北条の名を名乗ることに、彼女なりに思う所があるのかもしれない……。
 氏政は、先日の様子がまるで嘘のように、普段通りの怜悧な表情を見せていた。
 しかし以前とは違い、その冷たい表情の中にも、慈しみのような感情が灯されているように感じるのは何故だろう。
 あるいは、自分が気がつかなかっただけで、もうずっと前から彼の瞳は、あたたかなぬくもりを宿していたのかもしれない……。


 その日の翌日。再び天気が崩れ、灰色の空から細やかな雪が降り始めていた。
 屋敷を囲む山茶花の垣に咲いた、白や紅の花の上に綿のような雪が降り積もる。
 そっと息を吹きかけると、粉雪が宙に舞い上がる。
 午後の稽古が終わった夕刻の時分、北条の家に来訪者があったのはそんな頃だった。
 応対に出た氏政の妻、早紀江は、前触れ無しの来訪者の素性と用件を聞いて、すぐさま外で風呂の火を起こしていた高耶を呼びに行った。
 彼女から客人の名を聞くなり、慌てて応接間に足を運んだ高耶が、障子を開けた瞬間目にしたのは、端整で涼しげな微笑を浮かべる直江信綱であった。

「お久しぶりですね。高耶さん」

 花が綻ぶように笑いかける直江を、高耶は半ば唖然とした面持ちで凝視している。

「お久しぶりって……どうして、ここに」
「試験に合格したと伝え聞いたので、お祝いに駆けつけたんですよ」

 座布団に姿勢良く座して、彼はにこやかに答えた。
 名取披露もまだなのに、昨日の今日で一体どうやって知ったというのだろう。
 それに、こんな唐突になんの先触れもなく、北条の邸を訪れるだなんて……。
 直江自身、あまりそういうことに頓着が無いとは言え、仮にも彼は地元随一の名家・直江家の次期当主である。
 直江家は元々陪臣の出とは言え、華族とも姻戚関係にあり、芸の家である北条とは土台、身分が違う。
 学校の友人が遊びに来るのとはわけが違うのだ。
 しかも早紀江の話では、彼は直接高耶を名指しで訪ねてきたのだという。
 ただでさえ直江と自分とのことで、心無い風評が立っているというのに。あまりにも不用意ではないか。
 さまざまな思いが胸の中を駆け巡ったが、しかしさし当たっていま、気になっていることが一つあった。

「その花、何?」

 指で指し示した先に、直江の座る座布団の傍らに置かれた白い水仙の花束があった。
 直江はその束を持ち上げて、

「お祝いの品ですよ。本当はもっと華やかな花が良いと思ったんですが、生憎今時期、家の庭には水仙しか咲いていなくて」

 少し残念そうにそう言うと、立ち上がって、丁寧な仕草でそっと高耶に手渡した。
 差し出されるままに受け取った高耶は、驚きの表情を崩すことなく、直江の顔をひたと見つめ続けている。
 花を顔に近づけると、水仙の爽やかな香りが広がる。

「庭から、切ってきたのか」
「ええ。西洋の方では、お祝い事があると花の束を贈り物にするそうです」

 覗き込むように見つめてくる直江の顔が、整いすぎるほど整っていて、そして思いのほか近くて、高耶は思わず後ずさりしかかった。

「合格の報を聞いたのが今日だったので、急ごしらえでこんなものしか用意できなかったんですが」

 形の良い眉を顰めて、愁いを帯びた瞳を向けながら申しわけなさそうに語る直江。
 季節はもう十二月。花束にできるような花を探すのも大変な冬のこの時期に、彼はわざわざこうして水仙の束を拵えて、届けにきてくれたのだった。
 この雪の中に咲く、花を。
 白と黄色の花弁が連なるその花束は、ささやかな贈り物ではあったが、どんな高価なものを贈られるより嬉しかった。
 知らず、顔の辺りが熱くなる。
 急にわけも分からず恥ずかしくなって、高耶は直江から目線を外した。

「……ありがとう。部屋の方に、飾ってくるな」

 熱くなる頬を隠すように、花束を顔の前に捧げ持つ。
 「ちょっと、そこで待っててくれ」と言い残して、高耶は慌てたような動作で障子を開けて部屋を出た。
 その途端に、盆に湯のみを載せた早紀江と出くわしたので、危うく湯呑みに入った茶がこぼれそうになった。

「す、すみません早紀江さん」
「いえ大丈夫よ。高耶君どこに?」
「あの、えぇと、この花を部屋に活けておこうと思って」
「そんなこと、やっておきますよ。お客様をお待たせしてはいけませんし、氏政さんや奥様もすぐお見えになられますから」
「いえ……いいです。部屋に取りに行きたいものもありますから」

 高耶は早口にそう言うと、早紀江の言葉を待たずに踵を返して、足音荒く廊下を走り出した。
 こんな様子、義母に見咎められたら血相を変えて叱責されること間違いないが、今の高耶にそこまで気を回す余裕はない。
 一端外に出て離れへ向かうと、ちょうど入れ違いに千葉が部屋から出てきた。彼に会釈しながらすれ違いつつ、六畳間の自室へと辿り着いた。
 後ろ手で襖を閉めると、肩を聳やかして大きく深呼吸をする。
 しばらくそうしていたが、なかなか動悸が止まらなくて、心臓の上を右手でそっと押さえた。

(ひどい……突然すぎだ)

 左手に持っていた水仙の花を、文机の上に置くと、手前にペタリと座り込む。

(心の準備もできちゃいないのに……)

 もう一度だけ、大きく息をはいて、くしゃりと髪の毛の中に右手を差し入れた。
 久しぶりにこの目に映した、彼の静かで優しげな微笑が、脳裏に甦る。
 心臓のあたりがズキリと痛む。直江とこうやってじかに会うのは、本当にどれだけぶりだろう。
 実際に会ってみて、自分がどれほど彼と会うことに飢えていたのか……認めたくはないその事実を、まざまざと思い知ったのだった。

 数ヶ月前に、この胸に決意した……思い。
 試験を無事終えたなら……もう一度、直江と会おうと思った。
 そして自分の正直な気持ちを伝えて、彼との関係を終わりにしようと。
 ……けれどいざ試験を終えてみても、高耶には彼と会う決心がどうしてもつかなかった。
 昨日合格の旨を家元から聞いてから、今日の午後まで、笛の稽古も疎かとなるほどに悶々と悩み続けていた。
 ……優しい彼のことだ。たとえこの想いを伝えたとしても、自分を軽蔑して、嫌悪を露に、高耶を激しく拒絶するようなことだけはあるまい。
 しかし、これまでのような優しい関係を続けることはできない。それだけは確かだ。
 もしかすると彼は、高耶の想いを承知の上で、いままで通りの友人としての付き合いを望むかもしれないが、それは高耶の方が受け入れられない。
 そんな拷問、想像するまでもなく、堪えられるわけがない。


 続く道の果てには破局しか待たないというのに、その先に嬉々として飛び込んでいけるような人間が、いったい、どこにいるというのだろう。
 彼のような、誰もが憧れずにはいられない程に魅力的な人間が、自分のような者の想いを受け入れてくれるはずもないのだから……。


 文机の上に置かれた、笛袋を手に取った。
 袋の中には、愛用の桜筒に、柿渋の塗られた十本調子の篠笛が収められている。
 この笛を手にするだけで、心が落ち着くような気がする。幼い頃から、不安なときはいつもこの形見の笛を懐に抱いていた。

(……オレに、勇気をください)

 ギュッと、袋の上から両手で篠笛を握り締める。
 袋の紐には、縮織の匂い袋がぶらさがっている。
 あの夏の夜から随分月日が経ってしまったので、匂い袋の香りは既に抜けきってしまっていた。
 両目をそっと閉じて、瞑想するように、笛の袋をかいなに抱く。
 そうして着物の懐に笛を入れると、両眼を開けて、意を決したように勢い良く立ち上がった。
 小さな窓からは、夕陽の赤く美しい光が、暗い室内をわずかに照らしている。




                




 高耶が部屋から戻り、再び応接間に姿を現したのはそれから何分か経った後。
 直江は先ほどと同じままの姿勢で座布団に座して、障子を左手で丁寧に開けた高耶を、ひたと見上げていた。

「ごめん……待たせてしまって」

 梅の花が薄く描かれた障子を、後ろ手に閉めて、重厚な柏の机を挟んで、直江の正面の位置に、彼はするりと腰を下ろす。
 机に置かれた、萩焼の二組の湯呑みは、早紀江が置いていってから一口も手をつけてはいないため、中身の焙じ茶がすっかり冷めてしまっていた。
 それから数秒間、二人の間に沈黙が漂っていた。
 直江は、俯いて柏の机の木目を見つめている高耶の、目に少しかかるほどに長い前髪を眺めながら、ぽつりと呟いた。

「良かった……」

 唐突に呟かれた言葉に、高耶が顔を上げた。

「え……?」

 直江はどこか淋しそうな光をその瞳に宿して、小さく苦笑しながら、高耶の双眸を見つめている。

「戻っては来ないのかと思いました」

 告げられた言葉が、あまりに意外で、高耶はすぐさま首をふるふると横に振る。

「まさか……そんなこと」

 けれど直江は、意を決したように、この数ヶ月頑なに口に出しては言わなかった言葉を、高耶に問いかけた。

「高耶さん、私のことを、避けていたでしょう?」

 首の動きを止めて、高耶は思わず口ごもる。

「…………それは」

 予想通りの反応に、直江はいっそう苦笑いを濃くした。
 「やはり……」という思いが、胸中を駆け巡る。

「嫌われてしまったのだと、そう思っていたので……」

 高耶は声もなく刮目して、直江を注視した。
 二人の視線が、この夕焼けなずむ光の差す応接間にて、一線上に交錯する。

「そんなこと……」

 歯切れ悪く、首を振って否定する高耶。
 けれど、言葉でどんなに否定しても、彼のこの暗澹とした表情こそが答えなのだと、直江は思った。

「……あなたとの笛の稽古が無い間も、笛の練習は欠かさずしていましたよ」
「そう……」
「自分でも、少しは上手くなったと思うのですが……でも、あなたの方がこの数ヶ月、本当に驚くぐらい上達したみたいですね」

 会わない間も、垣根から漏れるあなたの音を聴いていましたと、語る直江の顔を、正面から見ることはせずに、高耶は俯きがちに冷めた茶の入った深川萩の湯呑みを見つめた。
 顔も見たくないということだろうか。そんなはずはないとは思いつつも、彼の様子があまりによそよそしいので、直江は自嘲のような笑みを浮かべながら、一つため息を吐いて、こう言った。

「下心が、ばれたのでしょうか」
「え?」

 高耶が顔を上げた。直江は落ちかかる前髪の向こうから、少し苦しげな色を帯びた鳶色の瞳をひたと高耶に向けて、苦く口角を吊り上げている。

「私があなたに近づいたのは、本当は、笛を教えてほしいからなんかじゃなかった」

 この言葉に、高耶は息を飲んだ。
 それは……いったいどういう意味だろう。
 まさかとは思いつつも、強張った顔つきで、緊張に喉を震わせながら、彼はゆっくりと問いかけた。

「それじゃあ……なぜ」

 痛いほどの視線で、直江を直視する彼。
 真っ直ぐすぎるその瞳には、僅かに弱々しい期待の光が宿されていた。
 しかし次の瞬間直江が語った答えは、決して高耶が期待するような種類のそれではなかったのだ。

「……あなたの笛を、ただ、聴きたかったんです。だからどうにかして、あなたと知り合いになりたかった。あなたのそばであなたの笛を聴きたかった。だから、本当は笛を習うつもりなんて全然なかったのに、あなたにあんな嘘をついたんです」

 語られた答えを聞きながら、高耶の双眸に一瞬、激しい失望の光が閃いたように感じたのは気のせいだろうか。
 けれどそう感じたのはほんの数秒のことで、彼はすぐに首を左右に振って、

「そんなこと……全然関係なんかない」

 そう、どこか悲しげな口調で否定したが、直江はそれを彼の本心とはとらなかった。

「あなたを騙すような結果になってしまったこと、本当に、申し訳なく思っているんです。けれど、あなたとの稽古を重ねるうちに、自分自身で笛を吹くこと自体を、楽しいと、感じるようになったことも確かなんです。あなたとの笛の稽古は、本当に楽しかったんです」

 机の上で両手を組んだり解いたりしながら、直江は語った。
 その言葉の端々から、彼の誠意が確かに感じ取れる。
 ……しかし、彼は明らかな勘違いをしているのだ。

「……違う、直江。そんなこと、最初からとっくに分かってた」

 事実、最初の稽古の頃の彼は、笛の稽古を受けることよりは、高耶の演奏を聴くことに夢中で、練習をする手もとまりがちだった。
 それでも、「稽古を重ねるうちに、自分で笛を吹くことを楽しいと感じるようになった」という彼の言葉は本当なのだろう。
 そんなこと、彼から本心を聞かずとも、笛を吹く様子を見ていればすぐに分かる。

「それじゃあ、どうしてあなたは私を避けていたんですか」

 それは……と、またもや高耶は言葉が続かず、黙り込んでしまう。
 直江を避けるようになったのは、決して彼が考えているような理由からではない。
 全然違うと、否定したいのに、言葉に力が入らなかった。
 伝えるのなら、いましかない。そんなことはよく分かっている。けれど言葉が声にならないのだ。
 「おまえを避けていたのは、嫌いになったからなんかじゃない」のだと……。
 むしろ、その逆なのだと。
 ここまで来たら、何も言わずとも察して欲しいと思う。
 少しも自分の気持ちを分かってくれない彼が、高耶は憎らしくさえ思えた。
 しかし始終俯きがちに沈黙する高耶のそんな様子から、直江がその真の意図を慮れるはずもなく。
 いまひとたび、大きな溜息を吐いて、直江はどこか諦めたようなくちぶりで、

「すみません、あなたを困らせたいわけじゃなかった……」

 そう言って、正面に座す高耶に頭を垂れた。

「…………」
「ただ、笛の稽古はもう……これきり最後だなんて、言わないでください」

 頭を上げて、覗き込むように高耶の切れ長の、二つの瞳に視線を注ぐ。

「あなたの吹く笛の音を、誰よりも近くで聴いていたい。そう思う気持ちは、止めることができないんです」

 真摯な眼差しが、高耶を捕らえて離さない。
 目をそらすことはできず、高耶も直江の瞳を見つめ返した。

「あなたの笛を聴きたい。聴かせてほしい。もうずっと、遠くから聴こえるかすかな音しか聴いていない。このままじゃ、禁断症状になりそうだ」

 彼の言葉は、まるで熱い愛の告白のようだった。
 もちろん、そこに高耶が期待するような、恋愛感情の介在の無いことは分かっている。
 それでも高耶は、息を飲んで、目頭が熱くなるのをとめることができなかった。
 あ……と、言葉を漏らして、目を引き絞り、滲みそうになる涙を必死でこらえる。
 膝の上の両手は、小刻みにふるえていた。

「断る理由なんて……オレにはないよ」

 ぎゅっと、着物の裾を握り締めて、搾り出すように言葉を紡ぐ。

「オレも、おまえに笛を聴いてもらうのが、なんとなく……好きだから」

「おまえとの稽古の時間が、何よりも、好きだったから」

「だから……」

 息継ぎを繰り返しながら呟かれた、高耶の言葉に、直江が瞠目しながら、「高耶さん……」と、一度小さく名を呼ぶ。
 高耶はゆっくりと瞳を閉じて、そんな直江の姿を視界から追い出した。
 あまりに情けなくて、これ以上言葉が続かない。
 この意志薄弱さは、いったい何だというのだろう。
 胸の中では、自分に対するどうしようもない嫌悪感が、荒波のように渦巻いていた。


(オレは意気地なしだ)


 歯を、ぎしりと強く噛み締めた。

(いま彼から離れなければ、取り返しの付かないことになる。いまならまだ、間に合う。それがこんなにも分かっているのに)

 けれどダメなのだ。
 彼の前に立ってしまえば、何も考えられなくなる自分がいる。
 必死で奮い立たせた決心が、音を立てて崩れ落ちていく。
 好きなのだ。どうしようもなく。
 言葉も紡げなくなるほどに。息もできなくなるほどに。
 この気持ちを止めることなんて、できるわけがない。

「良かった……」

 直江が、明らかにほっとした表情を浮かべ、力をこめていた背筋を解いて、肩を降ろした。

「仲直り、してくれますか」
「仲違いなんて、初めからしちゃいない」
「それでも……やっぱり、仲直りです」

 直江がすっと、右手を手前に差し出す。
 高耶はその右手をじっと見つめ、おずおずと、自らの手を直江の方に差し出した。
 ぎゅっと、両者の手と手がつながれる。
 その瞬間、直江はそっと微笑んだ。高耶はそれを間近に見て、気まずそうに目を伏せた。
 直江の指は、とても温かかった。
 緊張のあまりひんやり冷えた高耶の手指に、彼のぬくもりがじわりと伝わってくる。
 火鉢の炭が、赤く燃えてパチパチと爆ぜている。
 遠くから、犬の遠吠えが聞こえる。
 窓の外では、天上より高く、不香の花が音もなく地上に舞い降りていた。
 風に乗って、白桜の花散るように……。



高山流水
篠笛悲恋物語
2005*12*25
Mail
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To Be Continued......
 さて、予定より大幅にアップが遅れてしまった13話です。
 本当はもっとこの13話にエピソードを入れるはずだったのですが……あまりにも酷な展開でブツ切りとなってしまうので、短くはなれどキリの良いところで止めておきます。
 おかげで14話は、最初から最後まで洒落にならんほど波乱の回に……(滝汗)
 それにしても直江の鈍感さはますます拍車がかかるばかり。これじゃ高耶さんが泣くのも無理ないって。
 「一昔前の邦画のような爽やかな悲恋物語」という触れ込みだったのに、どこが爽やかなんだよとばかりに激しくドロドロしていますし(泣)。まぁ、直高だからしょうがないのか。
 ところで5話に名前が既出していたものの、今回初登場の早紀江というキャラ。氏政兄の奥さんです。高耶さんが引き取られてから数年後に北条の家にお嫁に入りました。
 高耶さんと距離を置かざるをえなかったのは、妻がいる手前、初恋の人の子供と接することに罪悪感が拭えなかったから、というのもあったのだそうです。生真面目な兄上らしいですね。また、愛妻家でもあるらしい。
 以上今後あまり明かされる予定のない、ちょこっと舞台裏設定公開でした。